23分間の奇跡
(集英社文庫) (文庫)
ジェームズ クラベル (著), 青島 幸男
(翻訳)
短い時間で大切なものがほかのことに転換する恐怖
高校生くらいに読んだ本だが、非常に衝撃的で怖い本だった。
社会の核は、教育であり、子どもである。という持論のきっかけにもなった本。
そんなに長い文章でもなく、たんたんと物語が進んでたんたんと終わるだけの小説。
場所は学校の教室。最初から最後までその場所から移動しない。
例えば、今、わたしがここに座っていて、その同じ景色のまま、23分の時間のうちに自分が守ってやまないものを、あっさりと投げ出してしまうことになるのだ。
この恐怖を知ったからこそ、守らなければならないものがあると強く感じとったのかもしれない。