topspecial[わたしのおきにいり]
4周年特別企画 ピーラーブックレビュー


 



木村太陽(きむらたいよう)
1970年神奈川県生まれ、在住
−アーティスト−

最近はJosephine FosterのCDがよかった。ふるえる系にはまってます。

近況
The view from elsewhere 19 March to 13 June 2009 / Sherman Contemporary Art Foundation, シドニー
EMPORIUM April ? May 2009 / Fabbrica Borroni ? Bollate, ミラノ, イタリア
'Small acts' 1 August to 15 November 2009 / Gallery of Modern Art, ブリスベン, オーストラリア
Ljubljana Graphic Biennial Fall, 2009 / リュブリュアナ,スロベニア



カフカ短篇集
(岩波文庫) (文庫)
カフカ (著), 池内 紀 (翻訳)


一度読むとあたまんなかでボールが跳ね続けてとまりません。

カフカって、いまさらなんだけど、他にカフカ以上の作家っていないでしょ?
「中年のひとりものブルームフェルト」に出てくる意味不明に跳ね続ける2つのボールとか「巣穴」のもぐらかなにかの動物の虚無的に思える生活描写とか、あまりにも発想が飛んでるのは狙ってへんなのかな?「変身」を人前で朗読したときは吹き出し笑いをしてたとこをみるとそうなのかもしれない。でも「城」のストーリーとは関係ない女のひとが登場したかと思うと愚痴めいたはなしを主人公に延々と話すシーンとかはあきらかに書き手がおかしいと思う。
しかも突然ぶつっと文章途切れるんだよね。女性に一日何通もラブレターを偏執的に書くのに、いざ結婚を迫られると逃げ出してしまう実生活もへんだし。でも読んだら忘れられないヘンさってことは、よく把握できない本質を突いてるからなんだと思う。「審判」はオーソン・ウェルズが映画にしてますが、ぼく的にはウェルズ
の代表作だと思います。安価なDVDで出てるのでおすすめです。

 


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