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COLUMBIA RECORDS-air's box 2006/2007
「day dream」の小部屋の壁の作品
「あした」 水色の小作品「untitled」

細木貴恵 Kie Hosokawa
1983年生まれ
愛知県出身

作品のコンセプト
壁一面に貼った紙のドローイングの作品は、線的要素、色彩的要素、面積の要素の何処を拾ってきて何処を捨てるか、で、絵にしていくか。をやってみたものです。この時のドローイングは私にとって日常的な日記のような行為で、あふれてきたものを吐き出す意味合いが強かったように思います。
air's boxでの展示が実質はじめての自主制作、そして発表の場でした。自己の表現をすることと、未来への変化が少しずつゆっくりとみえてくるものがありました。それを絵にしてみようかなぁと思ったのが「あした」という作品です。untitledという小作品もそのひとつです。画面としてはすごく弱く薄いものですが、反省点もかなり含めて今後につながる一枚になりました。

今後の展開
今までやってきたことや画面は一度捨てて、新しいタブローに入る為のドローイングをしています。前までのドローイングとは意味合いが違っていて、新しい自分(新たな自分の表現)を探ることが強いです。その新しいものと根本的に存在する自分の空間づくりや色の攻め方、表現とをうまく折り合いをつけつつ今の自分の画面を残していけたらいいと思います。

あなたにとって表現とはなんですか
私にとって表現とは自分を、生きることを肯定するものであり自分と他人とか社会をつなぐものです。美術だから表現という言い方になるけど、パンやさんがいいパンをつくりたいと思うように私も本当にいい作品をつくりたいと思う。それが今の私にとっての表現です。果てしなく遠い道のりへの修行のような感じもありますが、生活していくこと、生きていくこと全てが最終的に表現につながっているのだと思います。


野田
中部圏におけるアートシーンについてはどのように捉えていますか?

竹田
中部圏のアーティストはとてもいいアーティストが多いと思います。けれど内側に向かう傾向が強いかなと思います。日本がそうともいえるかもしれませんが、どこか外側とリンクしていない印象があります。それはアーティストがコミュニケーションを取りづらい環境になっているからかもしれません。どうしても一部の人や偏った視点としか関係を持てない。僕は元々個人主義者ですので物事を一人で考えるたちなんですが、今回思った事として、様々な視点(アートと関係のない人たちの見方)を意識する事で自分自身も様々な方向に変わっていけるんだなという事を思いました。

野田
昨年横浜で開催された、全国のオルタナティブシーンで活動する団体が集まるイベントにも参加されて、同世代の方達とも多く交流されたと思いますが、その印象はいかがでしたか?

各地の様々なオルタナティブスペースを拝見し、そこではたくさんのものとのコミュニケーションを取っている人たちが存在していて、変化するスピードはもしかしたらそういうとこが一番早く、また多様性を秘めているかなと思いました。ハイブリッドのアートが生まれる可能性はむしろオルタナティブの方にあるのではとも思います。
個人主義の限界と、グローバル化する世界において多視点構造をどう一つにするかといった問題ですかね。
air's box ではその小さい版を行ったと思っています。アートとは関係ない視点が表現として成立していく様や、過去成立していた技法が簡単に否定される様はアートの進化においてとても重要な事であるととらえこのプロジェクトを行ってきました。かなり実験的ではありましたが、それなりに見直す価値のある事はやれたかなとは思います。


細木貴恵個展「Day dream 〜白昼夢〜」より 展示風景

グループ展「It see」より 岡松愛子の作品
グループ展「It see」よりIt seeより 堀田直輝の作品





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