すべての理には概念がある。それを相殺したり裏返したりした展覧会「おわりのおわり」では一見ただものが置いてあるだけのように展示するよう心がけた。ものの概念と概念をお互いぶつけあって相殺させる方法を使い作り物のような本来あるべき概念をつくりだす。双眼鏡と双眼鏡を相対させて1倍の風景を見る双眼鏡だったり、星の写真その星と星を一筆書きでつなげていく平面宇宙、四角を書き続けて円を描いたり、砂時計
の中を砂で満たし時間を止めた砂時計、決して虫を殺さない殺虫誘蛾灯、本来ものには意味なんて存在しないというのが私の基本的考えである。概念は作り物である訳だからつくり出す事もできる。
今後の展開
もっと概念を壊していく、今いる世界は実はおとぎ話のようなものである事をさらに浮き彫りにしていく。科学というフィクションがすきなのだが、いくつかあるプランをもとに科学をつくり出そうかなと思っている。
あなたにとって表現とはなんですか
この世界に意味をもたらす行為、何もしなければただの夢、そこでもがく事でわずかな実が感じられる。自我という概念を持った以上何かを発しなければ消えてしまう。表現とは自我の共有かもしれないと思う。