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2006年、私のBEST3・野田利也
 

野田利也

toshiya noda

1972年生まれ。
仕事、アート、映画な日々。
一度ぐらいは国際レベルの映画祭、展覧会へ行ってみたいと夢想中。
  実は美術館へ出掛ける回数より、映画館へ出掛ける回数の方が多いような・・・。
2006年は60数回、映画館で観賞。まあ、マニアと言うには少ないが、お金払っている以上は、つまらない作品には文句の一つを言ってもバチは当たるまい。

しかしせっかくなので、2006年のBEST3を挙げることにしよう。
2006年のマイベストシネマ


メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬

最近は缶コーヒー「BOSS」のテレビCMでもお馴染みのトミー・リー・ジョーンズが監督、主演したのが本作である。「男の友情」をユーモアと男気をもって見事に描いた。殺された友人、メルキアデスの死体を彼の故郷で埋葬するための旅。どこまでもまっすぐで、生真面目な主人公の行動が笑いを誘う。朽ちていくメルキアデスの死体にまつわる出来事は、まるでドリフのコントを見ているかのようであるが、コントではないのでそれ以上(またはそれとは別の)の可笑しさがある。主人公に拉致され旅を供にするメルキアデスを殺した男の苦悩と変化も見どころのひとつだ。
日本では知名度がさほど高くない彼を起用したCMが成立するのは、この作品で描かれた真の男気を彼が持ち合わせていたからに違いない。

監督/トミー・リー・ジョーンズ
出演/トミー・リー・ジョーンズ 、バリー・ペッパー 、ドワイト・ヨアカム 、ジャニュアリー・ジョーンズ 、メリッサ・レオ 、フリオ・セサール・セディージョ


ある子供

フランスにも「貧乏」があるんだと知った作品。(最近は人種問題、就労問題などで大規模な暴動が起きてニュースにもなったが)主人公は住むところもなく、橋の下で暮らしている。服も毎日同じものを着ている。挙げ句の果ては自分の子供を売り払ってしまう・・・。まあ、それはいくらなんでもあんまりだと取り戻すために奔走するのだが・・・。場当たり的に取り繕い、八方ふさがりになって様が残酷に、リアルに描写され、何故だが身につまされる思いが・・・。

監督/ジャン=ピエール・ダルデンヌ 、リュック・ダルデンヌ
出演/ジェレミー・レニエ 、デボラ・フランソワ 、ジェレミー・スガール 、ファブリツィオ・ロンジョーネ 、オリヴィエ・グルメ 、ステファーヌ・ビソ


父親たちの星条旗

映画とは「体験」である。どんなにホームシアターを充実させても映画館にはかなわない。この映画を観るとそれがよく解る。大画面で繰り広げられる戦闘シーン。四方八方から聞こえる銃弾が飛び交う音。砲弾が着弾し炸裂する轟音。まるで自分が戦場にいるかのように、いちいち身をすくめる。人間が崩れるシーンを執拗に見せつけられ、戦争の悲惨さを体温レベルで訴える!

監督/クリント・イーストウッド
出演/ライアン・フィリップ 、ジェシー・ブラッドフォード 、アダム・ビーチ 、ジェイミー・ベル 、バリー・ペッパー 、ポール・ウォーカー
   
何故だか暗い映画ばかりになってしまったような・・・。
ド派手なハリウッドエンタメ映画も大好きです!

池永晶子 菅原義之 友利香 野田利也
  藤田千彩 横永匡史 light note インデックス

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