topreviews[街じゅうアート in 北九州2007〜「ものづくり・ものアート」 /福岡]
街じゅうアート in 北九州2007〜「ものづくり・ものアート」


『飛天』
石黒猛 × JAXA(宇宙航空研究開発機構)、お茶の水女子大学、Diamond Air Service

(C)石黒猛
この映像は、「パラボリック・フライト」と言う飛行機を急上昇→急降下させる事で作り出された20秒間の無重力状態で制作されている。実際に作り出した無重力な空間は、如術的なダンスで神秘性を表現されている。

「天空は今も、いつも無重力」は、あたりまえ。街角の大画面は、そのあたりまえを、「CMです」と言うように、ごく自然に伝えている。地に足を付けてあたりまえに歩く人たちは、「あ、いつものどこかでのニュースだね。CMだね」といった風に、あたりまえにそれを見る。「でもこのダンスって普通の動きじゃないよね。」と言いながらも。これはいつものあたりまえの風景。
種々の「あたりまえ」が交差する、不思議な空間になっていた。

『岡野パルコ』『岡野パルミ』
藤浩志 × 岡野バルブ(株)・(有)井上木型製作所・根本修平+佐藤典美
まるで、「機械の国」から間違ってこの池にやってきた王妃のよう。そのトボケた気品がおかしい。『にんじんばたけのパピプペポ』※という一冊の絵本を思い出した。

この「街じゅうアート in 北九州2007」には、他に、牧野伊三夫、LICCA、大野浩介、四宮祐次が参加している。

『牧野伊三夫〜特製コースター』

※『にんじんばたけのパピプペポ』(かこさとし著・偕成社)
ぶたの子どもが、一本のにんじんを手に入れ→種を撒き→水が必要になり→井戸を掘り→その掘り起こした土でレンガを焼き→建物をつくる。この絵本の中には、倫理・道徳、産業、労働、福祉・・・と、あらゆる都市の要素が織り込まれた絵本である。
このお話の中で、ぶたたちが作った建物は4つ。「保育所」「図書館」、「劇場」、「村中の人(ぶた)たちの家」。農・鉱工業を基盤に、文化・福祉が生まれていく・・。ここはちょっと気になるところ。


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