toppeople[大畑周平インタビュー]
大畑周平インタビュー


展示することだけが発表じゃない

藤田
どういう意味ですか?

大畑
作品を展示することに違和感があるんです。会場で見せることをしたいわけじゃない、というか。


藤田
展覧会歴を見ていると、カスヤの森現代美術館とかでも、展示してるじゃないですか。

大畑
スペースに展示するとなると、説明をしなくてはいけないという気持ちになるんですね。
僕の作品は、どちらかというとプロダクト(製品)のように、家に持ち帰ってもらったり、触れ合ってもらうような楽しみを持って欲しいのです。


藤田
面白い発想ですね。
そもそもプロダクトデザインに興味を持ってるから、発想もそうなっちゃったのかしら?

大畑
そうかもしれません。
でも根幹にあるのは彫刻についての問いかけのような意識を持って取り組んでもいて、パフォーマンスのように見えても、チョコレートの作品も「彫刻です」と答えています。


藤田
彫刻、なんですか!

大畑
もちろんいろいろ反応は返ってきますけど。
彫刻って視覚的なものだけでなくて、触覚的な感覚を働かせるものだと思っていて、僕のテーマである人とモノの関係性を探っている中で、食べ物というモチーフにぶつかったんです。


藤田
そうなんですか。

大畑
何で人は人を彫刻するのかっていう疑問にも関わってくるのですが、人体彫刻の多くは立像です。
見るポイントってやっぱり顔!だったりするんですが(笑)、どんな立ちかたをしているのか、どう立たせようとしているか、素材の選びかたも含めて見ると、
人が大地に立つことの意味と重ねられて造られてきたようにも思うんです。
台座の問題がありますが、作品であるチョコレートを持つ鑑賞者の手が僕にとっては台座なんです。

藤田
ほほー。奥深いです。

大畑
ぜひ2月16日は茨城・水戸にいらして、ぜひ僕のチョコレート作品を一緒に楽しんで
ください!


藤田
水戸芸術館からも近い、三の丸庁舎ですね。私も見に行きます、
楽しみにしています!今日はどうもありがとうございました。


   
 
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