top\reviews[第21回・現代日本彫刻展のご案内 vol.3/山口]
第21回・現代日本彫刻展のご案内 vol.3

制作中のヤノベケンジさん
『Villa TORAYAN』
 
9月30日、緊急速報!
ヤノベケンジ
宇部興産賞受賞!
おめでとう!!
こんにちは。宇部の友利香です。宇部特集もいよいよ最終回。
ということで、今回は、ヤノベケンジさん・・・もう、ご紹介するまでもありませんね。
9月2日の設営完了直後、ほっと一息のヤノベケンジさんを、ようやく捕まえました!
 
 




友利
お疲れ様です。完成しましたね。

ヤノベ
ありがとうございます。設営に随分と時間がかかってしまい、お陰でバカンスに行っていたかのように日焼けしてしまいました。


ヤノベ
(ときわ湖畔の会場を見渡して)ここはとても良い景色ですね。
美しい野外彫刻展会場です。湖と緑と青い空。それと僕の白い小屋(笑)。


友利
ヤノベさんの小屋、目立ちますよね。

ヤノベ
でも僕のだけ、ベクトルの違ったところでやってるってカンジじゃないですか?
他の方の作品とは異質ですよね。


友利
うーん。。。ある意味、トラやん大暴れかもしれない・・・(笑)。
私は、ヤノベさんのストーリー性を持たれた大掛かりな展覧会しか知りませんし、最初招待作家の中にヤノベさんのお名前を見つけた時、競うというか、一発勝負的な、しかも野外の展覧会に、どんな作品を出されるのか、楽しみだったんですよ。
もしかして、ふいを突いて、ヤノベさんの石(の作品)はあるのか?ロダン風のブロンズの裸婦はあるのか?とかね。彫刻科のご出身ですし。

ヤノベ
ええ、京都市芸大学生時代、先生に小清水漸さんとか先輩に松井紫朗さんとかいらっしゃいましたから、宇部の展覧会については、彫刻家であれば必ず目指す場所、っていうイメージがありましたよ。でもその後、僕の作品の体質が宇部の彫刻展の流れからは大きく離れたところに行ってしまっていましたから…。
今回お声がかかった時には正直びっくりしました。
同時に出品すべきかどうかも悩みましたけれど。


友利
悩んだ?

ヤノベ
基本的に審査される公募展だし、失礼ながら保守的な展覧会と思っていましたから。
でもあえて僕を招待していただいたのはそのシステムを変えようとされているのではないか、あるいは自分が出品する事により変化が生まれ次世代の若い作家達も大きく興味を持つのではないかと、なんて勝手に思い込んで見たり…。傲慢ですよね(笑)。
だから最初はわざとブロンズ像を作って。とかイヤミなプランを考えたり。いかにも野外具象彫刻って感じ。トらやんのブロンズ像なんですけど(笑)。台座に立つトらやん。でもその台座に秘密の扉があって地下に続く通路が…(笑)。


友利
それが今回の作品の小屋になったのですね。私はね、金沢・豊田で暴れたトラやんが、この湖畔の別荘に「ただいま」って帰ってきて、休息する・・・
くつろぐ別荘がシェルターなんて、本当は恐いことなんですけど・・・

| 1 | 2 | indexへ次のページへ

ヤノベケンジ
YANOBE KENJI ART WORKS /// ヤノベケンジ アートワークス
http://web.iminet.ac.jp/yanobe/
1965 大阪府生まれ。
1990   第1回キリンコンテンポラリー・アワード最優秀賞受賞。
1992   水戸芸術館にて個展「妄想砦のヤノベケンジ」を開催。
1997   「アトム・スーツ・プロジェクト」を開始。
2003   大阪万博跡地にあった国立国際美術館にてそれまでの集大成的展覧会「メガロマニア」を開催。
2004   秋より金沢 21 世紀美術館にて半年間にわたる滞在制作「子供都市計画」に取組む。
2005   豊田市美術館で個展「キンダガルテン」を開催。現在大阪府在住。

 

 

topnewsreviewscolumnspeoplespecialarchivewhat's PEELERwritersnewslettermail

Copyright (C) 2005 PEELER. All Rights Reserved.