アシュレイ・ディーン
「Moir vision Films tide Sequence.」
[+zoom]
Ashley Dean《Welcome to my lupine
hell》、《Moir vision Films tide Sequence》
作者が見た悪夢を再現した映像と、架空の航空会社の広告を、外来棟の2階にある「いこいの広場」で上映。悪夢を再現した映像では様々なシーンが細かくスクラッチされ神経質な絵になっている。猿がオルゴールのようなものをまわしていると、突然画面にノイズが走る。
赤岩史子《空》、《Collaboration in peace》、《生命》
鉄、ガラス、水といった素材を使い、3作品を展示。カンファレンスルームのある廊下の最奥部にある作品のみを見た。鉛でできた池に水がはられており、その底に白い蚕の繭が沈められている。浸された繭は、新しい命の象徴なのか、あるいは死のそれなのか。
瀬戸理恵子《Rieko's Box Vol. 3》、《Box for
my head and hand》
資料館に《Rieko's Box Vol. 3》を、入院棟の医療スタッフのステーションに《Box for
my head and hand》を展示。ダンボールを人(作家)の部分的に形に型どった作品。まるで体の一部を収めるための形のようだ。身体をぴったりとその形にあわせることで、あやふやな外界との境界を埋めようとしているのだろうか。
原仲裕三《0061 HIROSHIMA TIME-Another
World's Standard Time 2005》
病院内の敷地にある原爆放射線医科学研究所の壁面に、原爆と核実験をテーマにした映像作品を映写。古びた外壁に映し出されたキノコ雲の映像は、60年前、今見ている空で立ち上ったものだった。時間は違えども、その瞬間は、多くの人にとってちょうど今のこの時のように毎日の中のある一瞬だったのだろう。