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[佐原和人インタビュー]
佐原和人インタビュー
《
Period (Autumn)
》
2007 和紙、アクリル彩色、木枠張り 220×546mm
僕には僕の生き方がある
佐原
僕は普通科だったのですが、保健体育科がある高校で、体育会系の推薦は彼らが優先的に決まっていく。普通の大学からの推薦はあったんです。でも僕は断ってしまって。いろいろ考えて、小さい頃から絵が好きだったし、美大に行こうと思ったんです。
藤田
それはいつくらいですか?
佐原
高3の夏まで部活をしていたので、2学期始まったくらいですかね。それから父に聞いたり、美術室で石膏を見ながらデッサン・・・当時僕は石膏像とかデッサンという言葉も知らなくて。当たり前ですけど、大学に落ちますよね。浪人して。自信だけあって、バイトしながら予備校に行ってたんです。
藤田
大変ですね・・・。
佐原
それでまた受験したんですけど、頑固者なので「東京芸大以外受けない」って。1次試験受かって、2次試験の合格発表を上野に見に行って、結果として落ちたんですね。そのときに受かったと思われる人がいて、握手を周囲に求めていたんです。たいがいの人は落ちてるのに、僕はすごくむかついて、その手をぱーんと振り払って「二度と僕はここには来ない、こんな人たちとは仲間にならない」って。
藤田
かっこいいなあ。それでどうしたんですか?
佐原
まずコンペに出したんです。しかも海外の。
藤田
海外??
佐原
そう。ドイツとベルギーとオランダと・・・
藤田
そんな情報どこから入手するんですか?
佐原
父あてに来るんですよ、それが家にあって。海外でちょっとやりたいなって出したんですよ、そしたら通ったんですよ。受験はあんなにすべったのに、コンペは通るんだって。
《Period(sheet no.1)》 2008
和紙、アクリル・墨彩色、DVDに変換
DVD 8分(944コマの原画)
a
b
c
a.
《
Works 2000
》
2000 ミクストメディア 140×180mm (1,088枚)
b.
《
Works 2000
》
・搬入風景 2000 ミクストメディア 40×180mm (1,088枚を全て積み込んだ状態)
c.
《
The City in Motion
》
2001 ミクストメディア 140×180mm (1,094枚)
実力はタタキアゲで
藤田
そりゃすごいですね!
佐原
勘違いかもしれないんですけど(笑)。次、日本も出してみよう、と。上野の森美術館の「上野の森大賞展」に出したんです。そしたら賞候補にまでなってしまって。絶対大学行かない、これでイケるって。
藤田
いつくらいのことですか?
佐原
97、8年くらいですね。そのころから公募展に出して、通るは通るんですよ。でもそれだけ。飾られてうれしいんですけど、それで終わりっていう。
藤田
次のステップがない、ってことですね。
佐原
そう。
藤田
反応がないっていう?
佐原
そう、大勢の中の一人ですからね。
それで何かないかな、って思ってた頃に、バイトを探すために銀座を歩いてたら「
柴田悦子画廊
」というのが目に入って。フルネームでインパクトもあって、行ってみたら父の知り合いで。ファイルを持ってきなさいって言われたけど、ファイルという言葉もよくわからなくて、自分の作品だけじゃなくてやりたいプランも入れて行ったんですね。公募展で発表してた100号とか150号じゃなくて、0号を展示しよう、と。
藤田
極端に小さくなりましたね!
佐原
そうなんですよ(笑)。
0号をつなげれば、150号を越えられる、何百号も出来ると思って。そのプランを出したら「じゃぁ来年しましょう」と言われて、1年かけて準備したんです。(画像aとb)
藤田
それって何枚くらいですか?
佐原
1000何百枚以上ですね。本当はもっと描いたんですけど、ギャラリーの寸法をはかったら1000何百枚、0号が並んで。(画像c)
藤田
ははは、それすごい!
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