精神病というものは、いつでもその土地を立ち去ることができたり、その人から離れることができたりするような、四囲と自分とのツナガリに、根柢に於いて無関心なものが土台になっている限り、発病しないように思う。 坂口安吾「我が人生観(四)孤独と好色」より