top\reviews[第21回現代日本彫刻展応募模型全作品公開展示/山口]
第21回現代日本彫刻展応募模型全作品公開展示

会場の外に立てられた看板

トム・オール(Tom ORR)の《CASCADE》



2年ごとに開催される「現代日本彫刻展」(宇部ビエンナーレ)は招待作家10名と公募部門作家10名とで構成されている。
今年は、野外彫刻の模型で審査をする公募審査の年。
去る10月31日、応募全作品が公開展示され、2005年秋開催の第21回展公募部門作家が決定した。

応募総数284点が所狭しと並ぶ会場。
でもいつもとカンジがチガウよね、ちょっと少ないかな?(前回339点)、色というか華がないよねって言いながら、ふと気付くと今回具象はわずか数点で見渡す限り抽象作品。
実物大で提出された10点も全て抽象。
まあ招待作家が濃い目の具象作家が多いからバランス的にまあいっか。
外国人作家は13名の出品。
どれが海外作品なの?
あー気になる〜探そう探そう。。
入選作品以外のキャプションには番号とタイトルしか書かれてないので、日本人にはなさそうな造形感覚とタイトル・プレゼンテーションのウマサで探すしかない・・・。
つまり勘で「この作品はフランスの方かしら・・・」などと適当に判断する。

これは入選作品のひとつ、トム・オール(Tom ORR)の《CASCADE》。
滝のイメージの作品なんだけど、台座のグリーンはおそらく設置されたときの芝生のおつもり?
この色は日本人の模型にありがちな芝生グリーンとちょっと違う。
透けた針金とグリーンがトロケて綺麗。でも実際はナマの芝生だからトロケ具合が違ってくるよね。。
私の好きな作品(市民投票)には迷わず「トム」に◎。

次回展ではキャプションにタイトルいらないよ。
それより実物大のスケール表記を!
だって小作品じゃなくて模型の展示なんだから。
私は野外彫刻の模型を観に来たのです。

今回のテーマは「ときめく宇部」。
来場者に「この作品のどこが宇部のときめきを表現しているのか・・・」と聞かれる。
何をおっしゃる!
「ねー 時代の自由さを感じない?こんなに多数の応募!このマケット(模型)が実物大になったらどんなカンジかしら?設置はどこ?どーやってするの?管理タイヘンよね〜って来年の本展が楽しみになるじゃない!」
そう!私こそトキメく宇部人!
そんな展覧会でした 。

TEXT 友利香

第21回現代日本彫刻展応募模型全作品公開展示

2004年11月2日(火)〜9日(火)
宇部市ときわ公園湖水ホール

著者プロフィールや、近況など。

友利香(ともとしかおり)

「彫刻の街」山口県宇部市在住。子供を通じて児童心理と絵画との関係に興味を持つ。
真の開眼は若林奮。好きな作家は柳原義達から会田誠と幅広い。
現在、アートを広めようとボランティア活動中。
宇部の彫刻

 

topnewsreviewscolumnspeoplespecialarchivewhat's PEELERnewslettermail

Copyright (C) 2005 PEELER. All Rights Reserved.